夜空を見上げて、君を想う。
「…お父さんは、ちょっと酒癖悪いところがあって……手を挙げるとかそういうことはなかったけど、何をしでかすかわからない感じで」
「私もすごい困ってた。すごく嫌だった、怖かった……お酒を飲んだお父さんは。」
「本当に、酔っていないお父さんとお酒を飲んだお父さん、全然違うの。だから朝が早くきて欲しかった…。」
なるほど。
だから真っ暗な廊下をあんなにも怖がっていたのか…。
「離婚するって決まって、お母さんに色んなことを聞いた…。」
「……お父さん、今回の原因となったようなことも何回もあって、もうお母さんも庇いきれなくなって、だから、もう終わらせるんだって。」
「うん。」
「………わ、たしっ、最低なのっ!お父さん、私のことすごい大切にして大好きなのわかってるのに、やっと離れられるんだって思っちゃって…!」
「……でも、それだけじゃないだろ?離婚するから、それを良かったって思うだけじゃないだろ?」
吐け。吐いちまえ。
堀田の本当の気持ち。
もう…辛いのは、苦しいのは、終わりにしよう。