HEAVEN's Door
「巧くん!」

今度はあたしが質問をする。

「巧くん、本当の名前は『柏原 拓海』…?」



一瞬、時が止まったように思えた。

心地良く吹いていた風も。

空を舞う鳥も。

打ち寄せる波も。



全てが止まるかのように。





「…そうだよ」

拓海くんは苦笑いをして頷いた。
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