HEAVEN's Door
「睦海がレースをする事は僕は自然な流れだと思う。
だってお父さんがそーちゃんでしょ?」

あたしは頷く。

「小さい時からサーキットに連れていって貰ってたら流れ的には自然だよね。
…シリーズチャンピオンになるには普段からの努力しかない」

拓海くんはあたしの頭を撫でた。

「この前のレース、転倒リタイアだったんだろ?
でもトップで集団を引っ張れるなら、ガンガン攻めていけ。
レースでは自分が流れを作れば、絶対にいける。
僕の場合はね」

拓海くんは優しい微笑みを浮かべてあたしの肩を掴む。

「相当、鍛えているね。
パパから指導されてる?」

あたしは頷いて

「今は光さんとトレーニングしてる」

拓海くんは目を輝かせた。

「光!光はどうしてる?」

拓海くんと光さんは親友。

未来の光さんの事は拓海くんにとって興味のある事らしい。
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