5秒後、甘いキスに酔いしれて。
──この加速する心臓は自分のじゃないみたい。
閉じた目の隙間から眩い光が差し込んできてぎゅっと目を瞑ると、いつもと違う感覚がわたしを襲った。
瞼を閉じたまま左を向くと、スプリングの音が聞こえて、右を向くとわたしを呼ぶ声が聞こえてくる。
「……な」
「……んーっ」
「は……な」
「ん」
「花(はな)」
「なあに……」
微睡みの中で返事をすると、心地のいい低音ボイスがわたしの耳を刺激する。いつもより窮屈だけど、なぜか温かくて、何かに包まれているようだった。
段々大きくなる声に誘われて、重い瞼を上げて、声のほうを見るとわたしを見つめる瞳とぱっちり目が合う。
寝ぼけてるのかな、と思って目を擦るとその顔がはっきりしてきて、「そうちゃん!?」と声を上げてしまった。
閉じた目の隙間から眩い光が差し込んできてぎゅっと目を瞑ると、いつもと違う感覚がわたしを襲った。
瞼を閉じたまま左を向くと、スプリングの音が聞こえて、右を向くとわたしを呼ぶ声が聞こえてくる。
「……な」
「……んーっ」
「は……な」
「ん」
「花(はな)」
「なあに……」
微睡みの中で返事をすると、心地のいい低音ボイスがわたしの耳を刺激する。いつもより窮屈だけど、なぜか温かくて、何かに包まれているようだった。
段々大きくなる声に誘われて、重い瞼を上げて、声のほうを見るとわたしを見つめる瞳とぱっちり目が合う。
寝ぼけてるのかな、と思って目を擦るとその顔がはっきりしてきて、「そうちゃん!?」と声を上げてしまった。
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