男装で青春してますっ!




「一樹に訪問者って、最近多いよなぁ〜。また女だったり??」



その教室の空気を変えるように、一樹の変わりようの理由を知る男は明るく言った




「この前の柚樹ちゃんは、可愛かったしな!!」



「あぁ、可愛かったよなぁ...望武もそう思うだろ?」



「…なんで俺だよ」



「いやぁ…だって、な〜」



「そうそう!!な、豪」



「だなぁ〜。一番可愛いって思ったのは、望武っぽいしな」




その言葉に、完全にふてくされる望武


周りは笑いに包まれる




裕二は、そんな会話をしてくれた豪たちに感謝した


話を聞く限り、理由はきっと一樹の出生に関すること

明るい理由じゃないだけに、教室の雰囲気だけでも明るくしておきたかった


それを、5人はちゃんと察してくれている



そのことに、心の中で感謝しながら、裕二は教室をひっそり抜け出した


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