男装で青春してますっ！

「こちらが、君に会いたいと言っている村山さんだ」



校長先生であろうお人は、もう一人の男性を紹介した


それから、


「君の過去については、お母様からもお聞きしている。気にせずに話しなさい」



と丁寧にそういった



にこやかに、「こんにちわ」という村山さんが、どうにも好きになれなくて



「どうも…」

と返す口調や顔が、どうしても素っ気なくなってしまう



ていうか、こいつがあたしの父親だとは思えないんですけど…



「初めに断っておくけど、僕は君の父親ではない」



そんな一樹の思うことが分かったかのように、そう言う男性


父親…じゃない??



「じゃあ、なんでここにいるんすか？」


一樹は、いぶかしむようにそう聞いた


一樹の態度は素っ気ないのに、笑顔で対応してくる村山さんが信用できない



「まあ、話を聞いてくれないかな??」



それでも、一樹は男性の話を聞いた



ここで動いたら、自分を止められそうにない気がしたからだった




「僕は、君の叔父さんにあたる人物でね、」



その男性は、そうやって話を始めた―――