身代わり依頼は死人 桜門へ ~死人の終わらない恋~
「文月に会いに来たんだが、なかなか起きないから、待ちくたびれて寝てしまった。ベットというのはずいぶんの寝やすいものだな。俺も桜並木に置きたい」
「桜の木の下にベットですか・・・」
「上でもいい」
「それは難しいかと...」
話しをしているうちに、内容が脱線しすぎて全く違う話題になってしまっている。
文月ははーっと大きく息を吐いた。
桜門には何を言っても通じないだろう、と諦める事にした。
「...突然いらっしゃると私が驚くので、先に連絡してください」
「気が向いたらそうする」
そう言うと桜門は文月の方へと体を近づけ、手を伸ばしてきた。突然の事に、文月は驚き体を固めてしまう。と、桜門の冷たい指が文月の目の下に触れられた。
「おまえ、うなされていたな。何か悪夢でも見たのか?」
「あ...もしかして、泣いてましたか?」
「あぁ。よくあるのか?」