今夜、この恋が壊れたら、
「地球が壊滅したら、俺たち確実に死ぬよなあ。どうやって壊れるのかもわかんないけどさ」
「……うん、みんな死ぬね」
「いまから火星とか木星とか、金星とかに逃げれられねえかな」
あと3分で消えてしまうのに、彼は呑気に冗談を言う。あと3分で死んでしまうのに、あとすこしで離れてしまうのに、流れる雰囲気はいつもと変わらない。
いつもと変わらない雰囲気が今日は嫌だったし、このままでいいわけがないし、このまま終わるまで待つわけにはいかない。
「逃げたいね、ふたりで」
逃げられないってわかってたし、彼もわかってるけれど、「だなあ」と言って、繋いだ手に力を込めた。
「離れたくないな、っていま強く思うんだよな」
「……うん」
「俺たちいつからこーなったんだろ」
「わかんない」
「……うん、みんな死ぬね」
「いまから火星とか木星とか、金星とかに逃げれられねえかな」
あと3分で消えてしまうのに、彼は呑気に冗談を言う。あと3分で死んでしまうのに、あとすこしで離れてしまうのに、流れる雰囲気はいつもと変わらない。
いつもと変わらない雰囲気が今日は嫌だったし、このままでいいわけがないし、このまま終わるまで待つわけにはいかない。
「逃げたいね、ふたりで」
逃げられないってわかってたし、彼もわかってるけれど、「だなあ」と言って、繋いだ手に力を込めた。
「離れたくないな、っていま強く思うんだよな」
「……うん」
「俺たちいつからこーなったんだろ」
「わかんない」