また君を好きになった私を許してください
「ふぁ~眠い…」
私は大きなあくびをしながら校門を出ようとしていた。
HR思ってたより疲れるな。
名前覚えるの大変だし…
「あれ?坂本?」
この声は……
「高岡先輩!!」
「やっぱり坂本だ!入学式の時から坂本らしい人がいるなとは思ってたけど坂本だったんだ」
高岡先輩は私の大好きな顔で笑う。
その笑顔を見て私は今までにないくらいキュンとした。
「…高岡先輩、質問いいですか?」
「ん?いいよ」
「私がこの高校に来たの高岡先輩に会いたかったからって言ったらどう思いますか?」
「ばっ!え?!」
高岡先輩はびっくりしていた。
それはそうだよね。
いきなり会いたかったとか言われたら私だってびっくりする。
「まぁ私そんなこと言わないですけどね!いつものいたずらです」
私は小悪魔っぽく笑った。
「そうだよな~坂本が会いたいとか言ったの聞いたことないし」
「あはは!私だって会いたいとか言ったりしますよ?」
「それは好きな人とか?」
「さぁ?どうでしょうか?」
私は久しぶりに会った先輩との会話を楽しんだ。
先輩から学校生活とか授業の雰囲気とかたくさん聞いた。
先輩は話している時ずっと笑顔だった。
私の大好きな笑顔で。
私は高岡先輩のことがもっと好きになった。
「あれ?もうこんな時間…時間経つの早いですね」
「そうだね~また時間あったら話そうよ!坂本と久しぶりに話せて嬉しかったし」
「私も楽しかったです!いつでも話し相手になりますよ」
私は高岡先輩に負けないぐらい笑顔になった。
また明日!と言って私は高岡先輩に手を振って家に帰ろうとした。
その時高岡先輩はそういえばと言って私の手を掴んだ。
私はびっくりしたし、嬉しくて真っ赤じゃないかってぐらい顔が熱かった。
「た、高岡先輩?」
「坂本ってメール出来る?」
高岡先輩は真剣な顔で私をみつめていた。
これはもしや連絡先交換出来るのでは?!
「メールですか…出来ますよ!あっでも返信は遅れる時が多いです」
「そっか、じゃあ連絡先交換しない?」
きたぁぁぁぁああ!!
連絡先交換ってことは家に帰っても話せるってことでしょ?
幸せすぎる!
「いいんですか?!ぜひ交換しましょ!」
私は嬉しすぎて先輩の前では平常心を保っていたけど頭の中は暴れまくっていた。
私と高岡先輩は連絡先を交換した。
「わぁぁ!ありがとうございます!!」
「こちらこそ?」
子供みたいにはしゃぐ私を父親のように高岡先輩は見ていた。
もしかしたら好きだってバレてしまったかもしれない。
だけどそこから意識してもらえたりするかもしれない。