政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~
未来といると調子が狂う。きっと会社の者が今の俺の姿を見たら驚くだろう。
遊園地で年甲斐もなく楽しみ、彼女の言動に声を上げて笑っているのだから。
おいしそうにチキンとチュロスを食べる未来を眺めては幸せな気持ちになり、その後も閉園時間まで彼女とともに遊園地を満喫した。
週明けの月曜日。遊園地に行ったらどうかと提案してくれたお礼とともに未来の様子を話すと、竹山は目を細めた。
「そうですか、婚約者様に予想以上に楽しんでもらえたならよかったです」
「あれほどはしゃぐ姿は初めて見たし、なにより笑った顔も初めて見ることができたよ」
今も未来の笑顔が脳裏に焼きついていて、気を緩めたらにやけそうになる。
週末のことを思い出していると、急に竹山は神妙な面持ちで切り出した。
「専務、始業前にお話したいことがございます。……婚約者様と樋口家の調査結果が出ました」
竹山の話に緊張がはしる。すると彼は手にしていた封筒を俺のデスクの上に置いた。
「こちらが樋口未来さんと樋口家の調査報告書です」
「ごくろうだった」
手に取って封筒の中から数枚の書類を抜くと、まずは未来の生い立ちが詳しく書かれていた。
遊園地で年甲斐もなく楽しみ、彼女の言動に声を上げて笑っているのだから。
おいしそうにチキンとチュロスを食べる未来を眺めては幸せな気持ちになり、その後も閉園時間まで彼女とともに遊園地を満喫した。
週明けの月曜日。遊園地に行ったらどうかと提案してくれたお礼とともに未来の様子を話すと、竹山は目を細めた。
「そうですか、婚約者様に予想以上に楽しんでもらえたならよかったです」
「あれほどはしゃぐ姿は初めて見たし、なにより笑った顔も初めて見ることができたよ」
今も未来の笑顔が脳裏に焼きついていて、気を緩めたらにやけそうになる。
週末のことを思い出していると、急に竹山は神妙な面持ちで切り出した。
「専務、始業前にお話したいことがございます。……婚約者様と樋口家の調査結果が出ました」
竹山の話に緊張がはしる。すると彼は手にしていた封筒を俺のデスクの上に置いた。
「こちらが樋口未来さんと樋口家の調査報告書です」
「ごくろうだった」
手に取って封筒の中から数枚の書類を抜くと、まずは未来の生い立ちが詳しく書かれていた。