政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~
そうこうしている間に時間は過ぎていく。気づけば、あと十五分で十八時になろうとしていた。
「嘘、もうこんな時間!?」
急いで髪型を整えていると、インターホンが鳴った。
はやる気持ちを抑え、モニターを確認することなく玄関へ向かいドアを開けた。
「おかえりなさい、弦さん」
当然ドアの先にいるのは、弦さんだと思って開けたわけだけど、そこにいたのは見知らぬ男性だった。
出迎えた私を見て、目を瞬かせた。私もまた驚き固まってしまう。
あれ? この人はいったい誰?
互いに見つめ合うこと数十秒。男性は淡々と言った。
「初めまして、奥様。専務の秘書を務めさせていただいております、竹山豊と申します」
弦さんの秘書? やだ私、そうとは知らず『おかえりなさい、弦さん』って言っちゃったよね?
今さらながら恥ずかしくなり、次第に視線が下がる。
「先ほどは失礼しました。……初めまして。えっと、つ、妻の未来です」
自分のことを妻と呼ぶことに慣れなくて声が上擦る。
さっきから醜態ばかり晒して本当に恥ずかしい。
ますます居たたまれなくなっていると、「フフッ」と笑い声が聞こえた。
「嘘、もうこんな時間!?」
急いで髪型を整えていると、インターホンが鳴った。
はやる気持ちを抑え、モニターを確認することなく玄関へ向かいドアを開けた。
「おかえりなさい、弦さん」
当然ドアの先にいるのは、弦さんだと思って開けたわけだけど、そこにいたのは見知らぬ男性だった。
出迎えた私を見て、目を瞬かせた。私もまた驚き固まってしまう。
あれ? この人はいったい誰?
互いに見つめ合うこと数十秒。男性は淡々と言った。
「初めまして、奥様。専務の秘書を務めさせていただいております、竹山豊と申します」
弦さんの秘書? やだ私、そうとは知らず『おかえりなさい、弦さん』って言っちゃったよね?
今さらながら恥ずかしくなり、次第に視線が下がる。
「先ほどは失礼しました。……初めまして。えっと、つ、妻の未来です」
自分のことを妻と呼ぶことに慣れなくて声が上擦る。
さっきから醜態ばかり晒して本当に恥ずかしい。
ますます居たたまれなくなっていると、「フフッ」と笑い声が聞こえた。