檻に閉じ込められたウサギ





ついた先はすごく落ち着いた雰囲気のバー





……………





席に座って沈黙を破ったのは店員さん





『レンじゃん、いらっしゃい』



レン?

この人の名前?




『なに珍しい、こんな可愛い子連れて』



「うるせー、とりあえずこの子の分と
なんか酒持ってきて」



『りょーかい。ゆっくりしてってね』



ニコッと営業スマイルを向けて戻って行った






「ここよくくるんですか?」



気になったことを素直にきいてみた




「ああ、……それより
無理やり引っ張ってきてごめん」






「いえ、どうしてあそこにいたんですか?」




「仕事の帰りで、たまたま見つけた」





「そうなんですか…」





なんか気まずい……






『はい、お待たせ〜』




いいタイミングでお酒を持ってきてくれた救世主



ちょっと神様に見えてきたよ




『レンはジントニックね〜
こっちの可愛い子はファジーネーブルに
したんだけどよかった?』




「はい!ありがとうございます」




『またなんかあったら呼んでね〜』













届いたお酒を見てとりあえず

乾杯しましょっと笑って見せると

そうだねって笑い返してくれた






「「乾杯」」




一口飲むと、私はジントニックのが良かった

なんて思ってる事は内緒




お酒は甘くない方が好みだ





そんな事を考えていると
レンさんの声が聞こえて前をみた








< 11 / 19 >

この作品をシェア

pagetop