トラップ教室
そんな中、時々告白をしてくる男の子たちもいた。


試しに誰かと付き合ってみようかとも思ったが、あたしに告白をしてきた男子のことは、なぜだかいつもすぐに噂になった。


「あいつ、マリさんに告白したらしいぞ」


「いい度胸してるよなぁ」


「マリさんが相手にするわけないじゃん」


あたしに告白してきた男子はそう陰口を叩かれ、笑われるようになった。


告白をされたのはあたしなのに、どうしてみんながそうやって決めつけるのかあたしにはわからなかった。


でも、それがみんなの望んだあたしという存在だった。


あたしは誰とも付き合わない。


あたしは誰とも仲良くしない。


あたしはみんなとは違うから。


だから同じようなことはしない。


神様とか、女神様とか、そういう存在に仕立て上げられたあたしは、ずっとずっと孤独の中を生きてきた。
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