トラップ教室
あたしは驚き、踏み出した足を引っ込めた。


「ギャアアア!」


続いて太一の悲鳴が響き渡ったかと思うと、太一はその場に倒れこんでいた。


「太一!?」


慌てて駆け寄ろうとするあたしの腕を、大祐が掴んで止めた。


「痛い痛い痛い!!」


太一は叫び声を上げて床の上を転げまわる。


その時だった。


振りあげられて右足が、罠にかかっているのが見えたのだ。


トラバサミという名前の、通常は動物を狩るときに使われるものだ。


トラバサミにはギザギザの鋭利な刃が付けられていて、それがガッチリと太一の足首に食い込んでいる。


「嘘……」


ミチルがサッと青ざめて呟く。


あたしたち3人は自然と散らばった文房具から離れるため、後ずさりをしていた。
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