トラップ教室
声~優香サイド~
太一が動かなくなってから随分長い時間が経過したような気がした。
でもきっとほんの数秒のことだったんだろう。
あたしは我に返って大きく息を吸い込んだ。
トラバサミによって死んでしまった太一に呼吸をすることすら忘れてしまっていた。
「ノートや教科書をどかして行った方がいいな」
震える声。
だけどしっかりとした声で大祐が言う。
「そうだね」
あたしも震える声で同意して、その場にしゃがみこんだ。
できるだけ手を触れないようにしながら、指先だけで教科書やノートをどかしていく。
散乱する文房具の下からは次々とトラバサミが出現した。
それは床のほとんどを埋め尽くしてしまっている。
「これじゃ教卓まで行けないよ」
ミチルが額から汗を流して言った。
「大丈夫だ」
大祐はそう言うと、椅子を持ち上げてトラバサミの上に落下させた。
ガシャンッ!
机の衝撃によってトラバサミが作動する。
でもきっとほんの数秒のことだったんだろう。
あたしは我に返って大きく息を吸い込んだ。
トラバサミによって死んでしまった太一に呼吸をすることすら忘れてしまっていた。
「ノートや教科書をどかして行った方がいいな」
震える声。
だけどしっかりとした声で大祐が言う。
「そうだね」
あたしも震える声で同意して、その場にしゃがみこんだ。
できるだけ手を触れないようにしながら、指先だけで教科書やノートをどかしていく。
散乱する文房具の下からは次々とトラバサミが出現した。
それは床のほとんどを埋め尽くしてしまっている。
「これじゃ教卓まで行けないよ」
ミチルが額から汗を流して言った。
「大丈夫だ」
大祐はそう言うと、椅子を持ち上げてトラバサミの上に落下させた。
ガシャンッ!
机の衝撃によってトラバサミが作動する。