トラップ教室
☆☆☆


それから一ヶ月が経過していた。


どうにか学校生活を送れている。


放課後の暇な時間を活用して様々な部活見学に行ってみたり、寮に暮らしている先輩に部活について質問したりしている。


「やっぱりバドミントン部かなぁ」


寮の一室。


あたしは部活のパンフレットを見つめて腕を組み、そして呟いた。


「なにこれ、運動部ばっかりじゃん」


テーブルの上に並べられているパンフレットを見て優香が言う。


「うん。あたし体動かすの好きなんだよね」


「へぇ意外だなぁ」


優香はポリポリとおやつを口に入れて言う。


「そう?」


「うん。ミチルって運動音痴そうだもん」


意地悪く言う優香に「なにおぅ!?」と言い返し、2人ではしゃぐ。
< 154 / 273 >

この作品をシェア

pagetop