トラップ教室
今では同室の優香があたしの一番の友人だった。


「優香は部活は?」


聞くと優香は迷うように眉を寄せた。


「あたしはやっぱり恋愛かなぁ」


そう呟く優香専用の棚には沢山の少女マンガが並べられている。


どれも恋愛ものばかりだ。


「いい人いたの?」


聞くと優香は目を輝かせ、おまけに姿勢まで正してきた。


あたしもなんとなく居住まいを正して優香を見つめる。
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