トラップ教室
「あぁ……」


響はガサガサの声で答える。


手足は硬直しているのか、上手く動かすことができないみたいだ。


「B組の床下にいた」


「床下!?」


あたしは秀の言葉に眉間にシワを寄せた。


B組のドアに近づいて中を確認する。


ここもA組やC組と同じように惨状が広がっていた。


教室の前方入口には倒れている男子生徒がいた。


きっと雄大なのだろうが、その顔は黒く焦げていて判別がつかない。


制服から出ている手足も無残に焼け焦げている。


教室の壁からは無数の杭が突き出し、串刺しになっているマリがいた。


そして久美は掃除道具入れの前で倒れていて、その頭にはオノが突き刺さっていた。


あたしは手で口を塞いで目をそらせた。


「B組の床に細工がされてあった。そこに閉じ込められてたんだ」


秀の説明にあたしは頷いた。


そのくらいの細工、簡単にできただろう。


「よかった。これで生きている全員が集まったんだよね!?」


優香が喜びの声を上げる。


あたしは頷いた。
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