トラップ教室
3年A組~夏美サイド~
A組の教室内は思っていた通り真っ暗だった。
月明かりが入ってこないのは、窓に暗幕が垂れ下っているからだとわかった。
光平が壁に手を伸ばして電気を付ける。
一瞬眩しさに目がくらんだ。
頭痛が蘇ってきて顔をしかめる。
しかし、それもすぐに過ぎ去って行った。
「なんだこれ……」
光平の声にしっかりと教室内を確認してみると、そこは異質な空間としか言いようがなかった。
普段、みんなが授業を聞いているのと同じはずなのに、雰囲気が重たく、呼吸をすることも苦しいくらいなのだ。
どうしてそんな雰囲気になっているのか、視界の端に写り込んだものを見てあたしは理解した。
そこには灰色の袋が転がっているのだ。
人ひとり入れるくらい大きな袋で、中でなにかが蠢いているのがわかった。
「なに……あれ……」
自分の声が情けないくらいに震えている。
袋は時々大きくゆがみ、中にあるものの形状を浮きだたせる。
それは人の両足だったり、頭部のような形状に見えた。
月明かりが入ってこないのは、窓に暗幕が垂れ下っているからだとわかった。
光平が壁に手を伸ばして電気を付ける。
一瞬眩しさに目がくらんだ。
頭痛が蘇ってきて顔をしかめる。
しかし、それもすぐに過ぎ去って行った。
「なんだこれ……」
光平の声にしっかりと教室内を確認してみると、そこは異質な空間としか言いようがなかった。
普段、みんなが授業を聞いているのと同じはずなのに、雰囲気が重たく、呼吸をすることも苦しいくらいなのだ。
どうしてそんな雰囲気になっているのか、視界の端に写り込んだものを見てあたしは理解した。
そこには灰色の袋が転がっているのだ。
人ひとり入れるくらい大きな袋で、中でなにかが蠢いているのがわかった。
「なに……あれ……」
自分の声が情けないくらいに震えている。
袋は時々大きくゆがみ、中にあるものの形状を浮きだたせる。
それは人の両足だったり、頭部のような形状に見えた。