トラップ教室
「そうか! 7月7日だ!」


「え? どういうこと?」


あたしひとりだけなにがなんだかわからなくて、キョトンとしてしまう。


7月7日といえば七夕ということしかわからない。


でも、そんな答えが出てくるとは思えないし……。


そう思っていると、秀が電子パネルの前に立った。


「ちょっと、秀!?」


あたしは慌てて手を伸ばし、止めようとする。


しかし、秀は自信に満ちた表情で笑って見せたのだ。


「7月7日は響の誕生日だ」


「えっ!?」


驚き、今度は響へ視線を向ける。


「俺たちがここに監禁されたとき、響だけは待遇が違ったよな。だから俺たち、響が犯人側の人間なんじゃないかって疑ったけど、きっとヒントだったんだ。みんなの意識を響に集中させるための」


秀は早口で言いながら足し算をした数字を入力していく。


7月7日だから、613+7+7。


答えは627だ。
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