トラップ教室
☆☆☆
「気のせい、か……」
机に突っ伏して呟く。
自分に気のせいだと言い聞かせてから数日が経過していた。
俺の視線は自然と早紀を追いかける。
早紀は休憩時間のほとんどを自分の席で読書をして過ごしているから、探すのはいとも簡単だった。
俺はいつも椅子に斜めに腰をかけて早紀の様子を見ることができた。
「どうしたんだよ凌」
クラスメートの秀が不思議そうな表情で聞いてくる。
「い、いや。なんでもない」
首を振り、笑顔を浮かべる。
しかし、一番仲のいい秀は簡単にはだまされてくれない。
「お前最近ずっと早紀のこと見てねぇ?」
「な、なに言ってんだよ!」
慌てて、しかも必死になって否定したのが悪かった。
俺の反応を見た秀は一瞬にしてニヤケ顔になる。
「嘘だろお前マジかよ。相手はあの早紀だぞ?」
急に小声になり、顔を近づけて言ってくる。
「気のせい、か……」
机に突っ伏して呟く。
自分に気のせいだと言い聞かせてから数日が経過していた。
俺の視線は自然と早紀を追いかける。
早紀は休憩時間のほとんどを自分の席で読書をして過ごしているから、探すのはいとも簡単だった。
俺はいつも椅子に斜めに腰をかけて早紀の様子を見ることができた。
「どうしたんだよ凌」
クラスメートの秀が不思議そうな表情で聞いてくる。
「い、いや。なんでもない」
首を振り、笑顔を浮かべる。
しかし、一番仲のいい秀は簡単にはだまされてくれない。
「お前最近ずっと早紀のこと見てねぇ?」
「な、なに言ってんだよ!」
慌てて、しかも必死になって否定したのが悪かった。
俺の反応を見た秀は一瞬にしてニヤケ顔になる。
「嘘だろお前マジかよ。相手はあの早紀だぞ?」
急に小声になり、顔を近づけて言ってくる。