トラップ教室
目の焦点は定まらず、口はだらしなく開かれて唾液が垂れている。


「雄大、どうしたんだよ!?」


声をかけても反応はない。


次の瞬間、ポカンと開かれた雄大の口から白い煙が噴き出し始めたのだ。


「な、なによこれ……!」


マリが叫んで雄大から離れる。


俺も一歩後ずさりをした。


雄大の目が白く濁り、そこから焦げくさい臭いがしてくるのを感じた。


「嘘でしょ……体内から焦げて行ってる!」


美久が唖然として表情で叫ぶ。


体内から焦げる?


一体どういうことだよ?


質問したくても、できなかった。


雄大の穴という穴からモクモクと煙が上がり、ジリジリと皮膚が焼かれているのがわかったからだ。


「電流だ……」


俺は小さな声で呟いていた。
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