トラップ教室
「さっきのアナウンス。残り13名って言ったよな」


凌が険しい表情で呟く。


「E組は全員で14人。梓がし……死んだから、残り13人で間違いないでしょ」


三好ミチルが冷静に答える。


しかし、その顔は真っ青で今にも倒れてしまいそうだ。


「いや違うよ」


あたしは左右に首を振った。


「起きた時、あたしたちは13人しかいなかった。響がいなかったから」


そう言うとミチルは「あっ」と、小さく声を漏らした。


13人しかいない状態で1人減れば、当然12人ということになる。


しかし、アナウンスは13人だと言った。


ある予感が頭にもたれかかってくる。


「もしかして、響もどこかにいるってことなのかも……」


そう言い、全員の顔を見回した。


当然そこに響の姿はない。
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