リアル彼氏
☆☆☆

それから15分後。


すべての宿題を終えたあたしは解放感に包まれていた。


少し難しい問題だったけれど、どうにか解けた。


やるじゃんあたし!


苦手が数学を1人で片付けたことが嬉しくなり、自然とほほ笑んでいた。


心の中で自分を称賛し、またベッドに横になる。


勉強終わりにあおむけで寝てスマホをつつくのは、いつもの癖だ。


「あれ、マリナじゃない」


あたしは呟いて瞬きをした。


さきほど鳴ったのはマリナではなく、オススメアプリの広告が届いた音だったらしい。


なにか面白いアプリでもあるかな?


何気なく画面をスクロールしていく。


いくつかゲームアプリが紹介されているが、どれも1度はダウンロードしたことのあるものばかりだ。


自分には合わなくて、やめてしまったけれど。


そんな中で1つだけ、見たことのないアプリがあった。
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