リアル彼氏
☆☆☆
2人はこのまま放課後デートを楽しむようで、駅方面へと歩きだした。
生徒たちの姿はまばらになり、途中と遮断機で立ち止まる。
肩を並べてほほ笑んでいる2人の後ろに、あたしはピッタリとくっついていた。
息を殺し、そのタイミングを見計らう。
そっとバッグから取り出したのは万能包丁だ。
黒い柄をしっかりと握りしめる。
狙うのはマリナの背中だけだった。
この際貴也はどうでもいい。
マリナさえこの世から消すことができれば、それでよかった。
この女は悪魔だ。
人を地獄へ追い込んでも笑っていられる、悪魔だ。
7両編成の電車がやってきたとき、あたしは行動に移した。
マリナの真後ろに立ち、包丁の先を押し当てる。
その感覚にマリナが気がつく前に、めいっぱい力を込めて刃先を肉に食い込ませたのだ。
服を貫き、皮膚に到達する感触。
そこからやわらかな肉を切り裂いていく感触。
2人はこのまま放課後デートを楽しむようで、駅方面へと歩きだした。
生徒たちの姿はまばらになり、途中と遮断機で立ち止まる。
肩を並べてほほ笑んでいる2人の後ろに、あたしはピッタリとくっついていた。
息を殺し、そのタイミングを見計らう。
そっとバッグから取り出したのは万能包丁だ。
黒い柄をしっかりと握りしめる。
狙うのはマリナの背中だけだった。
この際貴也はどうでもいい。
マリナさえこの世から消すことができれば、それでよかった。
この女は悪魔だ。
人を地獄へ追い込んでも笑っていられる、悪魔だ。
7両編成の電車がやってきたとき、あたしは行動に移した。
マリナの真後ろに立ち、包丁の先を押し当てる。
その感覚にマリナが気がつく前に、めいっぱい力を込めて刃先を肉に食い込ませたのだ。
服を貫き、皮膚に到達する感触。
そこからやわらかな肉を切り裂いていく感触。