リアル彼氏
あたしとマリナと仲良くなったのは1年生の頃だった。
そもそも、系統が違うあたしとマリナは普通じゃ仲良くなれなかったと思う。
マリナはもっと派手な子と仲良くなっただろうし、あたしはあたしで、もっと地味な友達に囲まれていただろう。
あたし自身、高校に入学するまで、自分にできる友人は中学時代とさして変わらないはずだと思っていた。
つまり、地味すぎず、派手すぎず、毒にも薬にもならないタイプの生徒だ。
そんなあたしに番狂わせが起こったのは入学初日だった。
体育館での始業式を終えた後、新入生たちは教室へと向かっていた。
まだ右も左もわからない状態で、流れに身を任せて校内を歩く。
入学試験のときに1度だけ来たことのある校舎はどこを見ても新鮮だった。
一緒に歩いている1年生たちはみな制服に着られているような状態で、この格好が板につくまではまだ半年はかかるだろうと思われた。
あたしは歩きながらキョロキョロと周囲を見回した。
いくらか同じ中学の生徒の姿を見つけたけれど、どうやら同じクラスに見知った顔はないらしい。
それがわかると途端に不安になってきた。
そもそも、系統が違うあたしとマリナは普通じゃ仲良くなれなかったと思う。
マリナはもっと派手な子と仲良くなっただろうし、あたしはあたしで、もっと地味な友達に囲まれていただろう。
あたし自身、高校に入学するまで、自分にできる友人は中学時代とさして変わらないはずだと思っていた。
つまり、地味すぎず、派手すぎず、毒にも薬にもならないタイプの生徒だ。
そんなあたしに番狂わせが起こったのは入学初日だった。
体育館での始業式を終えた後、新入生たちは教室へと向かっていた。
まだ右も左もわからない状態で、流れに身を任せて校内を歩く。
入学試験のときに1度だけ来たことのある校舎はどこを見ても新鮮だった。
一緒に歩いている1年生たちはみな制服に着られているような状態で、この格好が板につくまではまだ半年はかかるだろうと思われた。
あたしは歩きながらキョロキョロと周囲を見回した。
いくらか同じ中学の生徒の姿を見つけたけれど、どうやら同じクラスに見知った顔はないらしい。
それがわかると途端に不安になってきた。