リアル彼氏
あたしは即座に頷いていた。


「もちろんだよ」


こんな可愛い子と並んであるけることも嬉しかったし、なにより1人じゃないということが心強かった。


「よかった!」


美少女は心底安堵した表情を浮かべる。


それを見て思わず笑ってしまった。


意外と気さくな子なのかもしれない。


「あたしは美弥。あなたは?」


「マリナだよ」


自己紹介を済ませて一緒に教室へ向かうと、少しだけ余裕ができてマリナのことを観察することができた。


冷静になり、マリナの美少女っぷりを目の当たりにすると今度は臆してしまう自分がいた。


そのくらいマリナは奇麗だった。


「どうしたの?」


俯いたあたしにマリナは首をかしげる。


そんな些細な仕草さえ、マリナには絵になっている。
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