エチュード〜さよなら、青い鳥〜
「そんなにすぐに新しい恋人を作るなんて。結婚まで考えてたのに、なんて薄情なの」
「結婚まで考えていたのに、エリートコース外れると知った途端に去っていった奴が何を言う。
今更復縁だなんて、アレだろ、会長と親しいと知ったから、勿体なくなっただけだろ」
「…酷い」
「酷いのは、どっちだろうな。俺と付き合っていながら、君には他にも彼氏がいたんだってな。
営業二課の朝倉と、システム開発課の田川。特に朝倉とは長いらしいな。ほとんど一緒に暮らしてるらしいじゃないか」
「…違う。朝倉君は同期で気が合うだけ。田川さんとは…ほら、私、コンピュータとか弱いから、色々教えてもらってるだけ」
「朝倉は、若手ナンバーワンだし、田川はとにかくイケメン。君のタイプじゃないか」
「涼、誰に聞いたの?そんな嘘…」
青ざめる陽菜。そんな陽菜を四辻は冷めた目で見下ろす。
これは全て、朝倉と田川、当の本人達からそれぞれ聞いたのだ。当人達は、四辻が出向すると知ってライバルが消えると思ったらしい。
実際、朝倉のマンションから二人仲良く出勤する姿も、ケバケバしいホテルに田川と陽菜が体を寄せ合いながら入っていく姿も自分の目で目撃したのだ。
「とにかく。君とは、もう終わったから。もう、馴れ馴れしくしないでくれ」
「…涼!」
「やれやれ、そんなに迫ったらもっと嫌われちゃうよ、美人秘書さん」
「結婚まで考えていたのに、エリートコース外れると知った途端に去っていった奴が何を言う。
今更復縁だなんて、アレだろ、会長と親しいと知ったから、勿体なくなっただけだろ」
「…酷い」
「酷いのは、どっちだろうな。俺と付き合っていながら、君には他にも彼氏がいたんだってな。
営業二課の朝倉と、システム開発課の田川。特に朝倉とは長いらしいな。ほとんど一緒に暮らしてるらしいじゃないか」
「…違う。朝倉君は同期で気が合うだけ。田川さんとは…ほら、私、コンピュータとか弱いから、色々教えてもらってるだけ」
「朝倉は、若手ナンバーワンだし、田川はとにかくイケメン。君のタイプじゃないか」
「涼、誰に聞いたの?そんな嘘…」
青ざめる陽菜。そんな陽菜を四辻は冷めた目で見下ろす。
これは全て、朝倉と田川、当の本人達からそれぞれ聞いたのだ。当人達は、四辻が出向すると知ってライバルが消えると思ったらしい。
実際、朝倉のマンションから二人仲良く出勤する姿も、ケバケバしいホテルに田川と陽菜が体を寄せ合いながら入っていく姿も自分の目で目撃したのだ。
「とにかく。君とは、もう終わったから。もう、馴れ馴れしくしないでくれ」
「…涼!」
「やれやれ、そんなに迫ったらもっと嫌われちゃうよ、美人秘書さん」