エチュード〜さよなら、青い鳥〜
ショパンエチュード作品25−9「蝶々」は躍動感があり、軽やかな曲。
初音がピアノを弾き始めると、隣の席の老夫婦が会話をやめてピアノを聴き入る。わずか1分少々の短い曲だ。あっという間に弾き終えると、老夫婦が拍手をくれた。
「素晴らしいわ、お嬢さん。とっても素敵」
「時にお嬢さん、ショパンなら『革命』は弾けるかい?昔、初めて二人で一緒に行ったピアノリサイタルで聴いた思い出の曲でね、大好きなんだ」
「革命…ですか」
初音は、ちらっと四辻を見る。四辻はもちろん、大きくうなづく。
「ご期待に添える演奏になるかわかりませんが、弾いてみますね」
初音の白く長い指がピアノの鍵盤の上に置かれた。
最初の和音だけで、老夫婦の目が輝いた。
二人は、初音のピアノに釘付けだ。
他にも通りすがりの買い物客も足を止めて初音の演奏に耳を傾けている。
カフェの店員も、店内のカウンターから出てきてピアノを見にきた。
演奏が終わる頃には、いつしかちょっとした人だかりが出来ていた。
初音がピアノを弾き始めると、隣の席の老夫婦が会話をやめてピアノを聴き入る。わずか1分少々の短い曲だ。あっという間に弾き終えると、老夫婦が拍手をくれた。
「素晴らしいわ、お嬢さん。とっても素敵」
「時にお嬢さん、ショパンなら『革命』は弾けるかい?昔、初めて二人で一緒に行ったピアノリサイタルで聴いた思い出の曲でね、大好きなんだ」
「革命…ですか」
初音は、ちらっと四辻を見る。四辻はもちろん、大きくうなづく。
「ご期待に添える演奏になるかわかりませんが、弾いてみますね」
初音の白く長い指がピアノの鍵盤の上に置かれた。
最初の和音だけで、老夫婦の目が輝いた。
二人は、初音のピアノに釘付けだ。
他にも通りすがりの買い物客も足を止めて初音の演奏に耳を傾けている。
カフェの店員も、店内のカウンターから出てきてピアノを見にきた。
演奏が終わる頃には、いつしかちょっとした人だかりが出来ていた。