エチュード〜さよなら、青い鳥〜
着いたのは、川沿いの高層マンションだった。
「どうぞ」
その高層階。ワンルームの部屋の窓からは、夜景が一望できた。
川にかかる橋に車の流れがみえる。遠くに赤く光るタワーも見えた。
「綺麗ね」
「この景色が良くて、ここを借りたんだ。
都会を一望しながら、最高の音楽を聴くのが、俺の至福のひとときだね」
壁には一面、CDやレコード。
その隣には、オーディオセットだ。その立派すぎるオーディオセットに初音の目が奪われた。
同じものを見たのはわずかに2回。
贅を尽くした祖父の趣味の部屋。
それと、一条拓人が所有する各国の貴人をもてなす豪邸の一室。
音楽好きの祖父がこだわり抜いて、採算度外視で作ったという、珠玉の逸品。
「これ、『アリオン』のエンペラーシリーズじゃない?おじい様がこだわって作った最高級品!
こだわりすぎて、あまりにも高額になって全然売れなかったって、いわくつきの。
四辻さん、すごい」
「学生時代からアルバイトして、就職してからもずっと金貯めて。廃番になるって知って慌てて親にもお金借りて、やっと買った。
高かったけどさ、これ、最高だから。俺が目指す最高の音はこれなんだ」
「どうぞ」
その高層階。ワンルームの部屋の窓からは、夜景が一望できた。
川にかかる橋に車の流れがみえる。遠くに赤く光るタワーも見えた。
「綺麗ね」
「この景色が良くて、ここを借りたんだ。
都会を一望しながら、最高の音楽を聴くのが、俺の至福のひとときだね」
壁には一面、CDやレコード。
その隣には、オーディオセットだ。その立派すぎるオーディオセットに初音の目が奪われた。
同じものを見たのはわずかに2回。
贅を尽くした祖父の趣味の部屋。
それと、一条拓人が所有する各国の貴人をもてなす豪邸の一室。
音楽好きの祖父がこだわり抜いて、採算度外視で作ったという、珠玉の逸品。
「これ、『アリオン』のエンペラーシリーズじゃない?おじい様がこだわって作った最高級品!
こだわりすぎて、あまりにも高額になって全然売れなかったって、いわくつきの。
四辻さん、すごい」
「学生時代からアルバイトして、就職してからもずっと金貯めて。廃番になるって知って慌てて親にもお金借りて、やっと買った。
高かったけどさ、これ、最高だから。俺が目指す最高の音はこれなんだ」