エチュード〜さよなら、青い鳥〜
思いもかけないクラウゼ教授の提案。知り合いのいない異国の地で、正直不安だった初音は一瞬で飛びつきそうになる。
だが、そこは理性がグッと抑えた。
「いえ。他の生徒さんの目もあるし、そこまで甘えられません。ご家族にも迷惑をおかけしてしまいますし、お気持ちだけで」
「あら、今までも何人もの生徒を受け入れてるのよ。お金なくなって部屋を追い出された子とか、スランプになってピアノが弾けなくなった子とかね。
それに、私の家族なら心配いらない。夫はバイオリニストなのだけど、世界中飛び回っていていつも居ないのよ。今も何処かで演奏会。息子はもう独立したし、私も一人暮らしのようなものなの。だから遠慮は要らないわ」
それを聞いて、初音はありがたくクラウゼ教授の申し出を受けることにした。
だが、そこは理性がグッと抑えた。
「いえ。他の生徒さんの目もあるし、そこまで甘えられません。ご家族にも迷惑をおかけしてしまいますし、お気持ちだけで」
「あら、今までも何人もの生徒を受け入れてるのよ。お金なくなって部屋を追い出された子とか、スランプになってピアノが弾けなくなった子とかね。
それに、私の家族なら心配いらない。夫はバイオリニストなのだけど、世界中飛び回っていていつも居ないのよ。今も何処かで演奏会。息子はもう独立したし、私も一人暮らしのようなものなの。だから遠慮は要らないわ」
それを聞いて、初音はありがたくクラウゼ教授の申し出を受けることにした。