エチュード〜さよなら、青い鳥〜
マーシャとディアナ、一条夫妻を見送ってから、涼が初音のスーツケースを持って歩き出す。だが、初音は歩き出せない。
「…どこに行くの?」
そう尋ねた初音に涼は首を傾げた。行先など言わなくてもわかっていると思っていたのだ。
「ピアノの練習がしたいだろう?丹下の家に行こう」
「涼の部屋は?私の居場所は、ない?」
その言葉で、涼はすべてを理解した。
初音は疑っているのだ。
あの電話以来、連絡を取っていなかった。言い訳するより、誠心誠意を見せるべきだ。
「…わかった。じゃ、おいで」
「…どこに行くの?」
そう尋ねた初音に涼は首を傾げた。行先など言わなくてもわかっていると思っていたのだ。
「ピアノの練習がしたいだろう?丹下の家に行こう」
「涼の部屋は?私の居場所は、ない?」
その言葉で、涼はすべてを理解した。
初音は疑っているのだ。
あの電話以来、連絡を取っていなかった。言い訳するより、誠心誠意を見せるべきだ。
「…わかった。じゃ、おいで」