エチュード〜さよなら、青い鳥〜

一方、初音は舞台袖でマーシャの演奏に聴き入っていた。ピアノの神様と称されるマーシャの演奏を、この大きなホールで聴けることは感慨深い。いつも以上に気持ちが高揚していく。
そこへクラウゼ教授が声をかけた。


「ハツネ、準備はいい?」
「…はい」


マーシャの演奏が終わると、クラウゼ教授が初音の背中を押した。

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