エチュード〜さよなら、青い鳥〜
「スズネが待ってるだろうに…強引だね、ハツネは」
マーシャはぶつぶつ言いながらも素直についてきて、初音と共にタクシーに乗り込んだ。
タクシーが、混雑する会場から走り出す。
タクシーの中でマーシャは一言も発しない。ただ、初音が掴んだマーシャの手はひどく冷たかった。
ーー最高の音楽を奏でた夜が、どうか、最後の夜になりませんように。
初音は祈りながら、タクシーから見える夜の東京をぼんやりと見る。
今夜コンサートを聴いてくれた観客が、列をなして楽しそうに駅の方へと歩いている。クラッシックコンサートに合わせて、皆、フォーマルなお洒落をしていた。
マーシャはぶつぶつ言いながらも素直についてきて、初音と共にタクシーに乗り込んだ。
タクシーが、混雑する会場から走り出す。
タクシーの中でマーシャは一言も発しない。ただ、初音が掴んだマーシャの手はひどく冷たかった。
ーー最高の音楽を奏でた夜が、どうか、最後の夜になりませんように。
初音は祈りながら、タクシーから見える夜の東京をぼんやりと見る。
今夜コンサートを聴いてくれた観客が、列をなして楽しそうに駅の方へと歩いている。クラッシックコンサートに合わせて、皆、フォーマルなお洒落をしていた。