エチュード〜さよなら、青い鳥〜
突然やってきた涼の姿に驚きつつ、初音はすぐに冷静を取り戻した。涼がこの会場にいることを知った時点で、もしかしたら話をすることもあるかと思っていたからだ。
わざわざここへ来たのは、涼音のことを知ったのだろうか。それとも、また、初音の『別れの曲』に酷評を言いにきたのだろうか。
「三日前の、ヘンリー・クラウスとマーシャ・アルジェリーナの演奏会。君のプロコフィエフは素晴らしかった。鳥肌が立ったよ。
あんな大きな演奏会で、音楽の神様達と共演した君がまさかチャリティーコンサートに参加するとは思ってもみなかった」
「日本に帰国すると連絡したら、一条のおじ様にお願いされたの。チャリティーコンサートに出演予定のピアニストの都合が悪くなってしまったって。喜んで引き受けたんだけど、クラッシックコンサートと違って色々な人が聴いてくれるから、選曲が大変だった」
わざわざここへ来たのは、涼音のことを知ったのだろうか。それとも、また、初音の『別れの曲』に酷評を言いにきたのだろうか。
「三日前の、ヘンリー・クラウスとマーシャ・アルジェリーナの演奏会。君のプロコフィエフは素晴らしかった。鳥肌が立ったよ。
あんな大きな演奏会で、音楽の神様達と共演した君がまさかチャリティーコンサートに参加するとは思ってもみなかった」
「日本に帰国すると連絡したら、一条のおじ様にお願いされたの。チャリティーコンサートに出演予定のピアニストの都合が悪くなってしまったって。喜んで引き受けたんだけど、クラッシックコンサートと違って色々な人が聴いてくれるから、選曲が大変だった」