エチュード〜さよなら、青い鳥〜
「あの一曲は、悩んでいた私を変えてくれた。私が持っていたそれまでの価値観や常識などを、難なく根本からくつがえしてしまいました。たった一度のピアノ演奏で、まさに『革命』がおきたのです。
おかげで私は仕事を辞めることなく、今ここにいることが出来ます」
四辻の言葉は少々大袈裟だと思ったが、広宗には心当たりがあった。
「あーもしかして、それ、『アリオン』から引き抜きをかけた時?急に連絡くれたもんなぁ。返事をなかなか決められずにいたのに」
「はい。営業企画部の仕事は、私が最も希望していた仕事で、やりがいがありました。
付き合っていた彼女とも結婚を考えたり、毎日充実していました。
それが、まさか、『アリオン・エンタープライズ』の人事労務管理としてお声がかかるとは。
おかげで彼女にはフラれて、大好きな音楽に関わることも減りました。残業に休日出勤は増えるし」
言葉は愚痴ばかり。だが、四辻は目を輝かせていた。
「でも、今までの職務より濃密に会社の成長、拡大に貢献しているという実感が湧いています。そこに新たなやりがいを見つけました」
おかげで私は仕事を辞めることなく、今ここにいることが出来ます」
四辻の言葉は少々大袈裟だと思ったが、広宗には心当たりがあった。
「あーもしかして、それ、『アリオン』から引き抜きをかけた時?急に連絡くれたもんなぁ。返事をなかなか決められずにいたのに」
「はい。営業企画部の仕事は、私が最も希望していた仕事で、やりがいがありました。
付き合っていた彼女とも結婚を考えたり、毎日充実していました。
それが、まさか、『アリオン・エンタープライズ』の人事労務管理としてお声がかかるとは。
おかげで彼女にはフラれて、大好きな音楽に関わることも減りました。残業に休日出勤は増えるし」
言葉は愚痴ばかり。だが、四辻は目を輝かせていた。
「でも、今までの職務より濃密に会社の成長、拡大に貢献しているという実感が湧いています。そこに新たなやりがいを見つけました」