エチュード〜さよなら、青い鳥〜
「オーパも一緒に絵本読もう」
「絵本?あぁ、これ?」
「しあわせになれるブラオアーフォーゲル(ドイツ語で青い鳥)を探すお話なの。ねぇ、オーパ、しあわせってなぁに?」
「えっ?…ずいぶんと難しい質問だね」
真面目なハインリヒは、真剣に悩み始める。初音やマーシャなら適当に答えるところ、ハインリヒは眉間に深いシワを寄せて考えこむ。
マーシャはそんなハインリヒに大きくため息をついていた。
「バカだね。簡単さ。
私のしあわせは、音楽だね。最高の音楽が聴ければしあわせ」
「まーちゃ、しあわせ…。
そっか!ピアノはフォーゲル(鳥)みたいだから。あ、でも、黒い」
「ピアノは幸せを運ぶ黒い鳥か。子供の発想は面白いな」
「青だろうが黒だろうが、幸せを運ぶならいいじゃないか。それじゃあ、ひとつ幸せを運んでもらおうかね。ハツネ、下手くそなショパンのエチュードを聴かせて」
まるで、長年連れ添った夫婦みたいだ。マーシャとハインリヒを見ているとそんな風に思う。
「絵本?あぁ、これ?」
「しあわせになれるブラオアーフォーゲル(ドイツ語で青い鳥)を探すお話なの。ねぇ、オーパ、しあわせってなぁに?」
「えっ?…ずいぶんと難しい質問だね」
真面目なハインリヒは、真剣に悩み始める。初音やマーシャなら適当に答えるところ、ハインリヒは眉間に深いシワを寄せて考えこむ。
マーシャはそんなハインリヒに大きくため息をついていた。
「バカだね。簡単さ。
私のしあわせは、音楽だね。最高の音楽が聴ければしあわせ」
「まーちゃ、しあわせ…。
そっか!ピアノはフォーゲル(鳥)みたいだから。あ、でも、黒い」
「ピアノは幸せを運ぶ黒い鳥か。子供の発想は面白いな」
「青だろうが黒だろうが、幸せを運ぶならいいじゃないか。それじゃあ、ひとつ幸せを運んでもらおうかね。ハツネ、下手くそなショパンのエチュードを聴かせて」
まるで、長年連れ添った夫婦みたいだ。マーシャとハインリヒを見ているとそんな風に思う。