エチュード〜さよなら、青い鳥〜
初音がカウンターで、見知らぬ会社員の男と楽しげに会話している。
「あれ、誰だ?」
梅田は、夢中で料理をつまんでいる大輔をつついた。
「知らない」
大輔は梅田の指差した人物を見て首を横に振った。
「初音、今、大輔と付き合ってるんでしょ?知らない男とあんなに親しげに話しちゃって、いいの?」
「何言ってんだよ、萌。俺、初音と付き合ってなんかいないよ。同じ先生に師事してるだけの、ただの友達だ」
「うそぉ。最近よく一緒にいるとこ見かけるし、てっきりデキてるんだと思ってた。じゃ、あの会社員が本命?」
初音は目を輝かせ、男と夢中で話をしている。何か思い立ったのか、男の手を掴んで興奮したように椅子から立ち上がった。それから、こちらのテーブルにやってくる。
「ごめん、皆。私、先に帰るね」
「なんだよ、初音。あの男と消えるのか?」
梅田がカウンターの男を指さす。
「梅田のピアノ聞いてさ、練習しなくちゃって。コンクールで恥かきたくないし。これ、支払い。じゃ、またね」
テーブルに紙幣を置いて、初音は四辻と共に“ソレアード”を出た。
「あれ、誰だ?」
梅田は、夢中で料理をつまんでいる大輔をつついた。
「知らない」
大輔は梅田の指差した人物を見て首を横に振った。
「初音、今、大輔と付き合ってるんでしょ?知らない男とあんなに親しげに話しちゃって、いいの?」
「何言ってんだよ、萌。俺、初音と付き合ってなんかいないよ。同じ先生に師事してるだけの、ただの友達だ」
「うそぉ。最近よく一緒にいるとこ見かけるし、てっきりデキてるんだと思ってた。じゃ、あの会社員が本命?」
初音は目を輝かせ、男と夢中で話をしている。何か思い立ったのか、男の手を掴んで興奮したように椅子から立ち上がった。それから、こちらのテーブルにやってくる。
「ごめん、皆。私、先に帰るね」
「なんだよ、初音。あの男と消えるのか?」
梅田がカウンターの男を指さす。
「梅田のピアノ聞いてさ、練習しなくちゃって。コンクールで恥かきたくないし。これ、支払い。じゃ、またね」
テーブルに紙幣を置いて、初音は四辻と共に“ソレアード”を出た。