エチュード〜さよなら、青い鳥〜
その時、音を立てないようにゆっくりそっと部屋のドアがわずかに開いた。
初音は練習に夢中で気づいていない。
ドアの隙間からひょっこり顔を見せたのは、丹下広宗社長だ。初音をチラリと見ながら、四辻を手招きする。
四辻は、招かれるままにそっとその場を離れた。
「初音に付き合って疲れただろ?
ありがとう、四辻くん。少しこっちで休むといい」
「自分は大丈夫です」
「でも、ここに居ても出来ることないよ。初音、自分の世界に入ってるから」
やや強引に広宗に連れ出される形で、四辻は音を立てず、体を滑らせるようにして部屋を出た。
初音は練習に夢中で気づいていない。
ドアの隙間からひょっこり顔を見せたのは、丹下広宗社長だ。初音をチラリと見ながら、四辻を手招きする。
四辻は、招かれるままにそっとその場を離れた。
「初音に付き合って疲れただろ?
ありがとう、四辻くん。少しこっちで休むといい」
「自分は大丈夫です」
「でも、ここに居ても出来ることないよ。初音、自分の世界に入ってるから」
やや強引に広宗に連れ出される形で、四辻は音を立てず、体を滑らせるようにして部屋を出た。