エチュード〜さよなら、青い鳥〜
「召し上がって、四辻さん」
恵は広宗の隣に座ると、満面の笑みで四辻に料理を勧める。
「ありがとうございます」
広宗が美味しそうにビールをひと口飲むのを見てから、四辻もほんの少しグラスに口をつけた。
「初音の練習に付き合ってくれてありがとう。助かったよ。あの子、ピアノに熱中し過ぎるだろ?時々誰かに聴いてもらわないと、自己満足してしまい、より良くならないって言うから。君が来てくれて良かった。
このところ、ずっとベートーヴェン聞かされて、耳にタコができそうでさぁ。あの曲、いい曲なんだけど、終わりがしつこくてなかなか終わらないよなぁ。ま、ベートーヴェンらしいけど」
「四辻さんが、初音にコンクールに出るように勧めて下さったんですってね。
ありがとうございます」
恵が、うれしそうに柔らかく微笑んだ。
「あ、いえ。私は、ただ、お嬢さんのピアノに感動して。もっと聴いていたかった。それだけなんです」
「あの子にとっては、それが一番なの。
よかったら、これからもあの子のピアノを聴いてやって下さいね」
恵は広宗の隣に座ると、満面の笑みで四辻に料理を勧める。
「ありがとうございます」
広宗が美味しそうにビールをひと口飲むのを見てから、四辻もほんの少しグラスに口をつけた。
「初音の練習に付き合ってくれてありがとう。助かったよ。あの子、ピアノに熱中し過ぎるだろ?時々誰かに聴いてもらわないと、自己満足してしまい、より良くならないって言うから。君が来てくれて良かった。
このところ、ずっとベートーヴェン聞かされて、耳にタコができそうでさぁ。あの曲、いい曲なんだけど、終わりがしつこくてなかなか終わらないよなぁ。ま、ベートーヴェンらしいけど」
「四辻さんが、初音にコンクールに出るように勧めて下さったんですってね。
ありがとうございます」
恵が、うれしそうに柔らかく微笑んだ。
「あ、いえ。私は、ただ、お嬢さんのピアノに感動して。もっと聴いていたかった。それだけなんです」
「あの子にとっては、それが一番なの。
よかったら、これからもあの子のピアノを聴いてやって下さいね」