独占欲全開の超イケメン俳優と秘密の同居生活始めます!
テーブルのお茶に手を伸ばした時、私のスマホが鳴った。


『うわ、進藤専務からだ。もしもし、お疲れ様です』


私はコタツから出て、慌てて静かな場所に移動した。


『和倉ちゃん、ごめん。今家にいる?』


『はい、いますよ。どうしたんですか?』


『ドラマのスケジュールが変更になったんだ。5時にスタジオ。亜希斗連れて来れる?』


『はい、大丈夫だと思います。5時なら、間に合いますから。亜希斗さんに連絡しますね』


『助かるよ。よろしくね、和倉ちゃん』


進藤 健(しんどう たける)。


うちのプロダクションの専務。


役員になっても、まだまだ現役で現場にも出てくる。


冷静な判断力で数々の仕事をこなし、その手腕は業界にも知れ渡っている。


だからと言って怖い人ではなく、誰にでも優しいジェントルマンだ。


以前は俳優も経験してたみたいだけど、残念ながら、私はその時代を知らない。
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