【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 「……はい。そうしましょう」

 ハーブティーを一口飲むと、口の中に広がる温かい温もり。そしてハーブの優しい風味だった。

 「……どう?」

 「美味しい……です」

 「良かった」

 「……あの、お話というのは……先程のこと、でしょうか?」

 「それだけじゃありません。それよりももっと、大事な話です」

 「……それよりももっと、大事な話……」 

 「はい。君に言わなければ、後悔するかもしれないと。そう思ったんです。だからこうして、君の所へ来ました」 

 「……そう、でしたか」

 言わなければ後悔するかもって……どういう意味なんだろう……。考えれば考えるほど、分からなくなりそうで、ハーブティーを飲みながらずっと考えていた。

 「……笹木さん。いえ、若葉さん」

 「……はい?」

 今、若葉って言った……?急に名前呼びになって、少しだけドキドキしてしまう自分がいた。

 「今から言うことは、俺の本心です」


< 101 / 257 >

この作品をシェア

pagetop