【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
side裕太
「………え?」
笹木さんのその、驚いたような顔は、ずっとこれからも忘れないかもしれない。
何を言っているのか分からないという顔をしていて、困ってように下を向いて、ハーブティーの方に視線を向けている。
「……若葉さん、俺はあなたのことが、好きなんです」
「……っ!」
その言葉を言った瞬間、笹木さんは驚いたように目を見開いて、俺の方を向いた。
「若葉さん、あなたのことが好きです」
「……えっと、それは……その……」
「勘違いしないでください。これは同情なんかではありません。……俺はあなたを、一人の゛女性゛として本気で好きなんです。あなたに恋をしているんです」
「……刑事さん……」
「これからは警察官としてじゃなくて、あなたを好きな一人の゛男゛として、あなたを守りたいんです」
「……っ……」
「え?……笹木さん?」
笹木さんの顔を見ると、笹木さんは小さく涙を流していた。