【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「……刑事さん、ありがとうございます」
「え?」
「……あたし、同情なんかじゃないって分かって、嬉しかったです」
「……若葉、さん?」
「こんなあたしのこと、好きだって言ってくれて嬉しいです。……あたしも、あなたと同じ気持ちです」
「えっ?」
「……あたしも、気がついたらあなたのことが頭から離れなくなってしまって。……最近ずっと、あなたのことばかりを、考えてしまいます」
俺は笹木さんの言葉一つ一つを、噛み締めながら聞いていた。
「……あの時初めて、あなたにキスしてしまった時。もうあなたのことばかり考えたら、胸が高鳴って、ドキドキして……自分でもよく分からない感情になってしまって……」
笹木さんの表情は、少しだけ照れたように頬を赤らめながら下を向いていて。
その姿が、可愛いとさえ思ってしまって。
「だから……あたしも、あなたのことが好きなんです。警察官としてではなく、一人の男性として、好きなんです」
こうして俺たちは、正式に交際することになった。