【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「若葉さんの手、小さいですね」
「え、そうですか?」
「はい。なんかぎゅっと握ったら、折れてしまいそうな感じです」
「そんなことないですよ?でも裕太さんの手は大きくて、あったかいです。……なんかこう、握られると、すごく安心します」
「そうですか?ありがとうございます」
「はい」
その時、ふわっと風が吹いた。
若葉さんの長い黒いストレートの髪が、風に揺れてなびいている。
その横顔が美しくて、若葉さんが素敵な女性なんだと、改めて思い知らされた。
「……若葉さん」
「はい」
「若葉さん、俺……」
「はい」
俺の目をまじまじと見つめる若葉さんを見て、俺はドキドキしてしまう。
「……若葉さん、俺はずっと、あなたのことが好きです。大好きなんです」
「……裕太さん」
「これからもずっと、俺のそばにいてくれますか?」
その言葉はまるで、プロポーズみたいな言葉だったけど。俺の本心だから。