【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書

side若葉



 「ありがとうございます」

 「あの、裕太さん。……すみません、もう少し一緒にいたいなんて、わがまま言ってしまって」

 「いえ。嬉しかったです」

 「え?」

 「……俺も本当は、若葉さんともう少し一緒にいれたらいいなって、思っていたので」

 「ありがとうございます。嬉しいです」

 「こちらこそ」

 家に上がってから気が付いた。

 ……裕太さんを家の中に招いたのはいいけど、そこから先のことをまったく考えていなかった。

 どうしよう。どうしたらいいんだろう……?

 「キレイなお部屋ですね」
 
 「そ、そうですか?」
 
 「はい。白で統一されているから、明るくて女の子らしい部屋ですね」

 「あ、ありがとう、ございます」

 「いえ。素直な感想です」

 「……その、なんか、照れますね」

 「……確かに。照れますね」

 ふたりして照れてしまうなんて変だけど、やっぱり照れてしまう。

 緊張もするし……。


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