【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 「すごく泣いてたね」

 DVDが終わると、裕太さんはそう言って涙をぬぐってくれた。

 「……あ、ありがとうございます」

 「確かに面白かったよ。なんかこう、ラストがいいね」

 「ですよね!?やっぱりそう思いますよね?」

 「うん。思うよ。あれは確かに、女性は涙出ちゃうよね?」

 「そうなんです!もうラストがやばくて……。いつもこれ見ると、泣いちゃうんです」

 「でも素敵な話だったよ。続きがまた見たくなるね」

 「じゃあ今度は、裕太さんの家で続きを見ましょう?」
 
 「……そうだね。そうしようか」

 「大丈夫です。今度はちゃんとタオル持っていきますから!」

 「いや、そこまでしなくても大丈夫だよ?ティッシュ使っていいから」

 「うふふ。ありがとうございます」

 気がつけばもう時間は夜の10時を過ぎていて。

 「あ、もうこんな時間なんですね?すみません、遅くなってしまいましたね」

 「いえ。大丈夫ですよ」

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