【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「まさかまたコンビニ強盗を働くとはな……。調べたら、防犯カメラに映っていた犯人は、また目出し帽を被っていた。恐らく同一人物で間違いないだろう」
「そうですか。……防犯カメラの映像を見せてもらえますか?」
「おう。こっちだ」
防犯カメラの映像を確認した所、事件が発生したのは今朝6時20分頃。客がいない時間帯を狙っての犯行だった。
前回と同じ、店員にナイフを向けて、カバンに金を詰めさせた後、そのまま逃走。男は一人しかいなかったため、単独犯と見られている。
「……源さん、店員には話を聞きましたか?」
「聞いたぞ。だがひどく怯えていてな。……あまり話せないようだったよ」
「そうですか。他に目撃者はいますか?」
「いや、その女性店員一人しかいなかったから。彼女以外に他に目撃者はいない」
「そうですか」
防犯カメラの映像は、男が出ていった後からは何も映っていなかった。
映像は、これだけか……。