【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
俺は若葉さんを探すため、付近を捜索した。近所の人に話を聞くと、目出し帽を被った男と女性が歩いている所を目撃していた人がいたため、その場所の近くへと向かって走った。
そして見つけた。
うずくまって震えて泣いている、子犬みたいな女性を。それは間違いなく、俺の愛おしい人だ。
……俺の大好きな、若葉さんだった。
「若葉さん!!」
「……ゆ、裕太さん……?」
俺は思わず、若葉さんをぎゅっと抱きしめてしまった。
「……よかった。無事で……」
「裕太さん……来てくれたんですね……」
若葉さんの声は微かだけど震えていて、本当に怖かったんだなって思った。
「本当によかった。……まさか君がそんなことになるなんて、思わなかったから、焦ったよ……」
「すみません……裕太さん。心配かけて……」
「……若葉さん」
「はい。……何でしょうか?」
「……若葉さんに、話を聞かないといけないんだけど……」