【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書
「……はい。そう、ですよね……」
「……ごめん、若葉さん。こんなこと、辛いよね。でも協力してほしいんだ。……犯人を逮捕するために、協力してほしいんだ」
「………はい」
若葉さんは俺の背中をぎゅっと掴んで、静かに一言そうつぶやいた。
「若葉さん、署まで……来てくれるかな?」
本当はこんなことを言うなんて、辛い。辛すぎる……。
「……はい。協力、します」
「ありがとう、若葉さん」
「……はい」
若葉さんは力強く頷いた。そして俺は現場のコンビニへの戻り、捜査車両に若葉さんを乗せて、署にへと向かった。
車の中で、若葉さんは俯いたまま、ずっとだまっていた。
「……あなたが、目撃者の笹木若葉さん、ですか?」
「……はい。笹木です」
「お辛い中、申し訳ありません。……こちらで、話を聞かせてください」
「……はい」
若葉さんは課長に連れられて、別室へと移動した。